点集合と多点割線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/10 07:53 UTC 版)
割線の概念はユークリッド空間よりももっと一般の設定のもとで考えることができる。何らかの幾何学的設定の下で、k 個の点からなる有限集合 K を考えるとき、与えられた直線が K の n-点割線 (n-secant) であるとは、それが K の点をちょうど n 個含むときに言う:70。例えば K をユークリッド平面内の一つの円周上に並べられた50個の点の集合とするとき、それらの点の任意のふたつを結ぶ直線は二点割線 (2-secant, bisecant) であり、それらの点のひとつだけを通る直線は単点割線 (1-secant, unisecant) と言う。この例において、単点割線は基にした円の接線でなくともよいことに注意すべきである。 このような用語法は結合幾何(英語版)や離散幾何(英語版)ではよく用いられる。実例として、結合幾何におけるシルヴェスター–ガライの定理(英語版)は、ユークリッド幾何の n 点が共線でないならば、それら点に関する二点割線が存在しなければならないことを述べる。また、離散幾何の果樹園植栽問題(英語版)のもともとは、与えられた有限点集合の三点割線の総数の上界を求めるものであった。 この定義において、各直線とその集合が有限個の点でのみ交わる限りは、その点集合自体が有限集合となることは本質的ではない。
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