火災時に発生し得る有害成分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 09:41 UTC 版)
「シアン化水素」の記事における「火災時に発生し得る有害成分」の解説
ある種の化合物が火災などで加熱されると、条件によっては、シアン化水素が発生する場合がある。例えばカーテンなどに使用されている場合のあるアクリル製品が、火災によって熱分解した際などである。当然ながら、こうして発生したシアン化水素を吸入すれば、急性中毒を引き起こし得る。 なお、そのような条件では一酸化炭素も発生し得るため、シアン化水素や一酸化炭素は、火災時において中毒が発生する原因として知られる。しかも、どちらの中毒であっても重症例では致死的であり、さらに、どちらの中毒も可及的速やかな解毒が必要である。このため、一酸化炭素だけかもしれない場合でも、シアン化水素による中毒も有り得る場合には、シアン化合物の解毒剤を静脈注射した上で、高圧酸素療法を試みるといった治療が行われ得る。 参考までに、長崎屋火災などのように、落ち着いて避難していたヒトが、中毒によって突然倒れた事例もある。
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