湊川 (兵庫県)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 湊川 (兵庫県)の意味・解説 

湊川 (兵庫県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/12 09:17 UTC 版)

湊川
新湊川トンネル
水系 二級水系 新湊川
種別 二級河川
延長 12 km
平均流量 -- m3/s
流域面積 35 km2
水源 再度山(兵庫県)
水源の標高 468 m
河口・合流先 大阪湾(兵庫県)
流域 兵庫県

テンプレートを表示

湊川(みなとがわ)は、兵庫県神戸市を流れる河川である。正式名称は「新湊川」。

地理

再度山ふたたびさん)北麓付近(兵庫県神戸市北区山田町下谷上)に発した天王谷川が神戸市北区を廻って国道428号沿いに南下、中流域の神戸市兵庫区で石井川と合流して湊川となる。洗心橋付近から西流に転じ、神戸電鉄の側で会下山えげやま)をくぐる(会下山トンネル)。市立神港橘高校をかすめると長田区に入り、長田商店街を横断。長田神社方面からの苅藻川を併せてからは再び南流し、大阪湾(長田港)に注ぐ。河口東側に、埋立地の苅藻島がある。

歴史

  • 古湊川、旧湊川
平安時代福原京の側を通っていた。南北朝時代湊川の戦いでも有名。湊川はかつて、洗心橋付近から兵庫港に向かって流れていたが、幾度となく河川が氾濫し、度々その流路を変じて田を荒らしていた(後述の「荒田町」は、この史実にちなむ名づけである)。六甲山系の他の河川と同様、河川氾濫のごとに土砂が堆積したことにより下流では天井川と化していたとされる。実際、1889年(明治32年)には、山陽鉄道(現在のJR山陽本線)が兵庫駅から鉄道省線(現在のJR東海道本線)の神戸駅に延伸接続する際に、その線路を湊川の地下に鉄道トンネルを開削して通している。
  • 1896年(明治29年)8月30日 - 台風接近に伴う暴風雨により湊川が決壊。34人が死亡[1]
  • 1901年(明治34年) - 新湊川の開削(湊川の付け替え)。
度重なる水害と神戸港への土砂流出を防ぐため、下流部が苅藻川水系につながる現流路を開削した。旧流路は、治水のために埋められ「荒田町」として開発され商店街となったほか、神戸電鉄湊川駅より下流は「新開地」と名づけられ、現在の新開地駅より下流は周辺の標高まで土砂を除去する整地がなされている(その結果、山陽鉄道の鉄道トンネルも姿を消している。土砂を除去したとは言え、この地区を通る国道2号に湊町一交差点を頂とし前後に勾配があるなどの跡は存在している)。
1998年・1999年の水害は、湊川隧道の移設・拡張工事のために水路を暫定的に狭小化していたなかで集中豪雨による増水が重なったものであった。1901年の付け替えの起点となる荒田町で、旧水路側(付け替え起点部上流から見て直線方向でもある)に水が流れ出したため、同地域に存在する商店街が水害の被害を受けた。
  • 2000年(平成12年)12月 - 会下山トンネル(湊川隧道)に替わる新トンネルを旧トンネルに平行して施工、通水。新湊川トンネルとも言う。

流域の自治体

兵庫県
神戸市北区兵庫区長田区

脚注

  1. ^ 北原糸子 編、松浦律子 編、木村玲欧 編『日本歴史災害事典』吉川弘文社、2012年6月11日、387頁。ISBN 9784642014687 

参考文献

  • 兵庫県神戸県民局監修 新湊川流域変遷史編集委員会編、神戸新聞総合出版センター、『歴史が語る湊川 新湊川流域変遷史』、2002年12月

関連項目

外部リンク


「湊川 (兵庫県)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「湊川 (兵庫県)」の関連用語

湊川 (兵庫県)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



湊川 (兵庫県)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの湊川 (兵庫県) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS