尾形慶助(おがたけいすけ 渡辺敬助 1786-1836)
尾形慶助は、下総(現千葉県)香取神宮の神官の子として生まれ、後に御家人渡辺氏を継いで渡辺敬助(慎)となる。
漢学を久保木清淵に、数学を会田安明より学んだ。16歳から忠敬の内弟子として測量に参加した。測量技術に熟達していたらしく、忠敬の書に「測量については尾形が丹精してくれるので、夜間などは大いに助かっている」とあって、後に高橋景保手附下役となる。
このような経緯からか、死に臨んだ忠敬は渡辺に「我が術を伝えよ」と話したという。そして、伊能忠敬の測量技術を伝える唯一の書、「伊能東河先生流量地伝習録」が彼の手でまとめられた(文政7年 1824)。この報告により、忠敬の測量術の詳細が、現在に伝えられることになった。

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