減圧軽油
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/24 04:04 UTC 版)
減圧蒸留にて精留されたもの。英語のVacuum Gas OilからVGOや原料としてはWVGO(Whole VGO)とも呼ばれる。沸点範囲が350 - 550℃程度の炭化水素からなり、このうち沸点が約450℃以下のものを軽質減圧軽油、約450℃以上のものを重質減圧軽油と言う。名称に軽油の語が入っているがあくまで減圧蒸留における軽油であり、常圧蒸留の残油より抽出されたものであるため重油の一種である。重油、潤滑油の原料として使用される他、接触分解などで軽質化する事で灯油や軽油などの原料にもなる。間接脱硫や接触分解等で燃料などとする場合は細かな分留は必要なく粗精留で良いため減圧ブラッシング(フラッシング)装置にて行われる。潤滑油用途では常圧蒸留と同様に蒸留塔にて希望する各粘度留分を得られるように分留される。一般的には軽質(SAE10)、中質(SAE20)、重質(SAE30)程度にわけられる。低粘度はSAE10未満のものも作られるが、高粘度は通常はSAE30程度であり高くてもSAE40程度である。これ以上の高粘度はあまり精留されない。それ以上の高粘度が必要な場合は後述のブライトストックと混合して作られる。
※この「減圧軽油」の解説は、「減圧蒸留装置」の解説の一部です。
「減圧軽油」を含む「減圧蒸留装置」の記事については、「減圧蒸留装置」の概要を参照ください。
- 減圧軽油のページへのリンク