海生哺乳類の中での位置づけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/01 20:55 UTC 版)
「アシカ科」の記事における「海生哺乳類の中での位置づけ」の解説
海生の哺乳類には、それぞれ独立に進化してきた大きな3つの現生グループがある。すなわち、クジラ類(かつてのクジラ目)、ジュゴン目(海牛)、そして鰭脚類(= ネコ目アザラシ上科)である。このほかに、孤立した種としてラッコやホッキョクグマ、すでに絶滅したごく小さなグループとして、束柱目がある。いずれも陸生の哺乳類から、水中の生活に再適応する形で分化した。 これらの海生哺乳類のうちで最大のグループは、現生、化石種を含めて見た場合でも、クジラ類に属するクジラやイルカの仲間であり、当初の生息場所である沿岸部から外洋への進出を果たしたこの動物群は、個体数の上でも、海の哺乳類の大部分を占めている。 なお、ジュゴンやマナティは、鰭脚類とは別の海生哺乳類のグループであるジュゴン目に属する。これらは海生哺乳類としては唯一、草食(海藻食)の動物群である。イルカはさらに別のグループであるクジラ類に属する。ラッコやカワウソは、裂脚類のイタチ科カワウソ亜科、ビーバーやヌートリア、カピバラはネズミ目(齧歯類)の動物であり、いずれも、アシカやアザラシの仲間とは、系統的に特に近縁ではない。
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