海外に対する債権の変動(Changes in claims to the Rest of the World)、経常対外収支(Current External Balance)
一方、海外に対する債権の変動は対外資産の変動から対外負債の変動を控除したものであり、統合勘定中の「資本調達勘定」において用いられている。これは、海外勘定の資本取引における経常対外収支と海外に対する資本移転等の純支払を加えたもの、つまり海外の純貸出(+)/純借入(-)(資金過不足)に等しい(計数上は逆符号で記録されている)。資本調達勘定の金融取引においては、制度部門別の純貸出(+)/純借入(-)(資金過不足)を合計したものに等しく、一国の純貸出(+)/純借入(-)(資金過不足)を表している。実物取引においては制度部門別の純貸出(+)/純借入(-)の合計と概念的に一致する(計数上ではこれに統計上の不突合を加えたものと等しい)。
海外からの資本移転の受取(資本形成のための無償資金援助等)は国際収支表では資本移転収支に含まれており、海外に対する債権の変動は国際収支表の経常収支に資本移転収支を加え、無形資産の海外からの純購入を除いたもの*に相当している。
*無形資産の海外からの(純)購入
非生産資産のうち、無形非生産資産(特許権、著作権等)の取得・処分については、国際収支表の「その他資本収支」のうち、「その他資産」として収支が記録されている。
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