泣沢女神と畝尾都多本神社
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/05 13:23 UTC 版)
「ナキサワメ」の記事における「泣沢女神と畝尾都多本神社」の解説
畝尾都多本神社に泣沢という井戸があり、その井戸が御神体として祀られている。この事から、ナキサワメは大和三山の一つである香具山の麓の畝傍から湧き出る井戸の神様ということになる。井戸の中には、ナキサワメが流した涙があるといわれている。その井戸には、和歌が残っている。 哭沢の 神社に神酒すゑ 祷折れども わご大君は高日知らしぬ (泣沢神社の女神に神酒を捧げて、薨じられた皇子の延命を祈っているのに、皇子はついに天を治めになってしまわれた。) その左注に、 「右一首、類聚歌林に曰はく、桧隈女王の泣沢神社を怨むる歌といへり。日本紀を案ふるに云はく、十年丙申(696)の秋七月辛丑の朔の庚戌、後皇子命薨りましぬといへり」 と記されている。これは、持統天皇十年(696)に、妃であるヒノクマオオキミ(桧隈女王)が再生の神に神酒を捧げタケチノミコ(高市皇子)の延命を祈ったのに、蘇ることなかったという、ナキサワメを恨む和歌である。
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