泗沘
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 06:58 UTC 版)
泗沘(しび、朝鮮語: 사비、サビ)は、古代朝鮮の百済の古都であり、現在の忠清南道扶餘郡にあたる。
- ^ 実際、ハングルによる表記法が確立された以降(中期朝鮮語)の文献では「都(京)」を意味する語として、「셔ᄫᅳᆯ」という語が見られるが、その音声は*/sjəβɯl/と推定されており、*/β/は[b]の弱化(衰退)・脱落の過程にあると考えられ(唇音退化)、やがて*/w/(厳密には[β̞]かもしれない)となり、*/sjəwɯl/となったところで、その*/w/([β̞])が*/ɯ/と融合して*/sjəul/となり(直前の唇音の影響による円唇化)、更にその*/u/の円唇性により*/sjəul/の*/j/が脱落(非口蓋化)し、その母音*/ə/も、/ɔ/([ʌ])への変化を経て、現代語の서울(/sɔul/[sʌul])となったと推定される。参考:李崇寧(ko:이숭녕)『中世韓国語文法 —15世紀語を主として—』松原孝俊監修、石橋道秀訳、花書院〈比較社会文化叢書II〉、福岡市、2006年(原著1981年)、9-12頁。ISBN 4938910861。「【15】また、‘ㅸ’音の変化状態から、副詞のみを除きほぼ次の公式が成り立つ。〔中略〕(5) ᄫᅳ>우: 例: 셔ᄫᅳᆯ(京)>셔울 더ᄫᅳᆫ(暑)>더운 입시ᄫᅳᆯ(唇)>입시울」
また、参考として所夫里の当て字が行われた頃に近いと思われる漢字の発音(中古音)を示しておく。所*[ṣïo]・夫*[(pɪou) pɪu]・里*[lɪei]。参照:藤堂明保、加納喜光『学研 新漢和大辞典』藤堂明保・加納喜光、学習研究社、2005年(原著1978年)、普及版。ISBN 9784053000828。
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