法曹家一族としての勃興
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 19:40 UTC 版)
「ステア伯爵」の記事における「法曹家一族としての勃興」の解説
ダルリンプル家はその歴史を中世にまで遡ることができるが、家格や財力の面において貴族に叙されるほどの家柄ではなかった。そうした事情が一変したのはその祖ジェームズ・ダルリンプル(英語版)(1619-1695)の代で、彼が急速に司法官僚として栄達を遂げ貴族に叙せられることとなる。ダルリンプルはスコットランド民事控訴院長官(英語版)も務めた法曹家である一方、政治家としてはスコットランド議会(英語版)において王権・宮廷の利益を擁護する立ち回りを演じている。彼は1664年にノヴァスコシア準男爵位の(ステアの)準男爵(英語版)(Baronet, of Stair)を得たことを皮切りに、続く1690年4月21日にはスコットランド貴族のステア子爵(Viscount of Stair)及びグレンルース=ストランラー卿(Lord Glenluce=Stranraer)に叙せられて貴族に昇った。一連の叙爵にはイングランド王国とスコットランド王国の合同に向けて政治力のある法曹家のダルリンプルを英政府の味方につける狙いがあったとされる。なお、法曹官僚として活躍した者は彼のみならず、一族からは僅か18年の間に9名の代議士が輩出され、うち7名は法曹関係者(スコットランド民事控訴院長官(英語版)や法務長官(英語版)経験者を含む)といったように、当時のスコットランド法曹界に大きな影響力を及ぼした。
※この「法曹家一族としての勃興」の解説は、「ステア伯爵」の解説の一部です。
「法曹家一族としての勃興」を含む「ステア伯爵」の記事については、「ステア伯爵」の概要を参照ください。
- 法曹家一族としての勃興のページへのリンク