河辺石とは? わかりやすく解説

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河辺石(Kobeite)

河辺石
広島県広島市安芸区畑賀水谷
(Y,U)(Ti,Nb)2(O,OH)6(?) 画像の幅約1.2cm

長石中に河辺石の結晶入っています(画像下部を横切る黒色針状結晶)。
日本京都府河辺村発見され鉱物です。

河辺石(Kobeite-(Y))

河辺石
京都府中郡大宮町河辺白石山
(Y,U)(Ti,Nb)2(O,OH)6(?) 画像の幅約2cm

淡紅色をした長石中の黒い柱状結晶が河辺石です。
京都府中郡大宮町河辺発見され鉱物で、産地の名称から
河辺石と名付けられました。

河辺石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/08 09:05 UTC 版)

河辺石(秋田大学附属鉱業博物館所蔵)

イットリウム河辺石(いっとりうむこうべせき、Kobeite-(Y))は、1950年に発表された日本産新鉱物で、京都大学鉱物学者田久保實太郎などにより、京都府の旧河辺村(現在の京丹後市大宮町河辺)から発見された[1]。発見地の地名から命名された。

化学組成(Y,U)(Ti,Nb)2(O,OH)6 と発表されたが、確定はしていない。形態からは単斜晶系かとされるが、ウランを含むことによるメタミクト化のため、晶系は決定されていない。規則により、学名には主要な希土類元素である -(Y) を付ける。ほとんど長石中に埋もれるように産出する。

晶系については加熱による結晶状態の復元が試みられ、1961年には益富壽之助長島乙吉加藤昭により900℃で1時間加熱により等軸晶系と解釈されるX線回折パターンが検出され、ジルコノ石英語版CaZrTi2O7)との類縁関係が推測された[2]。その後、2019年には宮脇律郎、加藤らにより、1150℃まで加熱するとジルコノ石の三方晶系ポリタイプの回折パターンに合致すると報告され、河辺石はジルコノ石の希土類元素置換体として、[(Y,Ca)Zr(Ti,Fe3+)2O7、理想式はYZr(TiFe3+)O7]と再定義されると主張された[3]

脚注

  1. ^ 田久保實太郎, 鵜飼保郎, 港種雄「含稀元素鑛物の研究(其の 11) : 京都府中郡河邊村白石産河邊石」『地質学雑誌』第56巻第663号、日本地質学会、1950年、509-513頁、doi:10.5575/geosoc.56.509ISSN 0016-7630NAID 110003012197 
  2. ^ KAZUNOSUKE MASUTOMI, KOZO NAGASHIMA, AKIRA KATO (1961). “KOBEITE FROM THE USHIO MINEKYOTO PREFECTURE. JAPAN AND RE-EXAMINATION OF KOBEITE”. Mineralogical Journal (日本鉱物科学会) 3 (3): 139-147. doi:10.2465/minerj1953.3.139. https://doi.org/10.2465/minerj1953.3.139. 
  3. ^ 宮脇律郎, 志村俊昭, 門馬綱一, 松原 聰, 加藤 昭 (2019) 河辺石の再定義に向けた再検討日本鉱物科学会2019年年会・総会

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