池底堆積物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 15:41 UTC 版)
堆積物中にはプラント・オパールと呼ばれる植物の遺骸が残されており、周辺の植生の変遷を知ることが可能になる。この、プラント・オパールの分析からは水田を伴わない自然栽培的な稲作が行われていた可能性が指摘されている。 7世紀以降と16世紀以降と推定されるそれぞれ数百年間の地層から珪藻の化石が確認され、海性珪藻が最大で全体の5割近く占めていたことや、8世紀ごろと17世紀前後の大規模な地震による噴砂や地滑りの痕跡が確認された。また堆積物中には過去500年間の古地磁気方位変化が記録されている。 古文書などから、津波を伴う東南海・南海地震として、グレゴリオ暦684年11月29日の白鳳地震と1605年2月の慶長地震があったことがわかっており、狭山池で見つかった地震痕跡の時期と近いことから、珪藻は両地震の津波で大阪湾から運ばれた可能性が指摘されている。
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