氷河質量収支
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 06:09 UTC 版)
氷河にはいくつかの分類方法がある。融解の有無を基準とすると、1年中全く解けない真極地氷河、夏には全域で表面が融解する亜極地氷河、表面を除いて1年中少しずつ溶け出している温暖氷河の3つに分類される。亜極地氷河と温暖氷河の融解は夏に最も早く大規模になる一方、温暖氷河の一部を除いて、冬は全ての氷河で降雪により氷河に新雪が蓄積されていく。この夏の融解量と冬の蓄積量の差を氷河質量収支、または氷河のマスバランス(glacier mass balance)などといい、長期的な氷河の量の変動を見るためのデータとして用いる。 氷河質量収支がほぼ0ならば、氷河の量は変化していないことになる。氷河質量収支に差があり、融解量が上回れば氷河は縮小していることになり、蓄積量が上回れば氷河は拡大していることになる。この場合の「縮小」「拡大」は体積のことを示しており、面積や厚さではない。 氷河の変化を測定する際には、杭やロープにより印をつける、同じ地点で継続的に写真を撮る、あるいは現地で定点観測を行うという初歩的な方法はもとより、GPS衛星による観測、航空機による空中写真、
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