水素と二酸化炭素からのメタン生成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/12 08:50 UTC 版)
「メタン生成経路」の記事における「水素と二酸化炭素からのメタン生成」の解説
水素と二酸化炭素を用いたメタン生成の収支式は以下の通りである。 CO2 + 4H2 → CH4 + 2H2O ΔG°(標準自由エネルギー変化)= -131kJ/mol この値は、好気呼吸などに比べるときわめて低く、メタン菌の生息している環境にもよるが、水素分圧の低いところでは、更に効率が落ちると考えられている。この、効率の低い呼吸系からは、基質レベルでATPの合成は不可能である。 したがって、メタン菌のATP合成機構はメタン生成によるプロトンおよびナトリウムイオンの濃度勾配形成による化学浸透圧によってATP合成酵素で合成されていることが証明されている。なお、メタン生成経路とは無関係だが、メタン菌はAoA1-ATP合成酵素とFoF1-ATP合成酵素の二種類を持っており、A型はプロトン駆動型、F型はナトリウムイオン駆動型であることが判っている。
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