比熱・熱容量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 07:35 UTC 版)
同体積の水と水銀を、共通の熱源から等しい距離に置き、同時に温めると、水銀の方が温度が早く上昇した。これはジョージ・マーチンが1739年に行った実験である。また、ファーレンハイトは、温度の異なる水と水銀を混合させると、混合したときの温度は両者の中間ではなく、それよりも水に近い温度になるという結果を出している。すなわち、水銀は水よりも温まりやすいことになる。 この事実は、当時の熱の運動説では説明できないものであった。何故なら、熱が粒子の運動であるならば、密度の高い水銀の方が動かさなければならない粒子の数は多く、それだけ温まりにくくなるはずだからである。 カロリック説ではこの問題は、水と水銀ではカロリックをひきつける力の大きさが異なるためだと説明できる。ブラックは、ファーレンハイトの実験からさらに研究を進め、比熱や熱容量の概念を作り上げた。
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