死差損益
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/31 15:08 UTC 版)
予定死亡率と実際の死亡率の差による損益である。第三分野保険等では、予定死亡率以外に、入院や手術等の予定発生率を用いるものがある。これらの契約では、予定発生率と実際の発生率の差による損益も死差益に含む。このことを強調する意味で、危険差益ということもある。 費差損益、利差損益の算式との対応関係からいえば、予定保険金支払から実際の保険金支払を差引いて算出することになるが、損益計算書の項目に中間項目を加えることで計算できるようにするため、予定保険金に相当する金額を逆算的に求めるのが一般的である。すなわち、以下の収入項目から費用項目を差し引いて算出する。 収入項目:保険料、再保険収入、年始保険料積立金、年始未経過保険料、予定利息、復活契約の失効時保険料積立金、年始支払備金(解約返戻金、契約者配当金を除く)、最低保証純保険料、特別勘定運営費、変額保険に係る特別勘定調整、変額保険に係る予定事業費修正 費用項目:保険金、年金、給付金、解約返戻金(解除分)、その他返戻金、再保険料、予定事業費、解約・失効契約の消滅時保険料積立金、年末保険料積立金、年末未経過保険料、年末支払備金(解約返戻金、契約者配当金を除く)、年始諸積増 項目が多いが、これは、次のように考えると分かりやすい。保険料から予定事業費を引くと、純保険料となる。純保険料は貯蓄保険料と危険保険料に分かれるが、責任準備金繰入額から予定利息を差引いたものが貯蓄保険料である。従って、純保険料からこの貯蓄保険料相当額を引いたものが危険保険料相当額である。この危険保険料相当額が、上の説明の予定保険金支払に相当する。
※この「死差損益」の解説は、「利源分析」の解説の一部です。
「死差損益」を含む「利源分析」の記事については、「利源分析」の概要を参照ください。
死差損益と同じ種類の言葉
- 死差損益のページへのリンク