歯周組織
別名:歯根膜
【英】:Periodontium
歯を顎骨に支持する組織で、セメント質、歯根膜、歯槽骨、歯肉を総括して歯周組織という。歯根が顎骨に挿入されている穴を歯槽といい、顎骨の中で歯槽の壁をなす骨質をとくに歯槽骨という。歯槽骨とセメント質との歯には歯根膜とよばれる強靱な密線維性結合組織が存在し、歯根膜を構成するSharpy線維が、一方では歯槽骨に埋入され、他方ではセメント質に埋入されることによって歯が固定されている。歯槽縁付近をおおう口腔粘膜をとくに歯肉といい、歯肉の上皮中歯肉の自由面をおおう部分を外縁上皮、歯頚部エナメル質の表面をおおう部分を内縁上皮という。歯肉は粘膜下組織をかき、粘膜固有層が直接顎骨と結合するほか、固有層の線維の一部は歯頚部のセメント質に付着し、その下方では歯槽縁で歯根膜に移行している。
歯周組織
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/05 05:46 UTC 版)
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歯周組織(ししゅうそしき、英: Periodontium)は、歯を支える周囲組織の総称で、軟組織の歯肉、歯根膜と硬組織のセメント質、歯槽骨の4つの組織を指す[1]。歯冠部と歯根部とにまたがる。
歯周組織が炎症により破壊される病気が歯周病であり、歯周病治療には歯周基本治療としてスケーリング、ルートプレーニング、さらに歯周外科治療が行われる。
従来は一度破壊された硬組織の再生は難しかったが近年、GTR法やエムドゲイン等歯周組織再生法が開発され臨床に応用され始めている。なおGTR法、エムドゲインはともに先進医療に指定されている。
脚注
参考文献
- 田中昭夫 著「第1章 歯周疾患を正しく理解するための基礎知識 2.歯周組織の構造・組織学」、和泉雄一、沼部幸博、山本松男、木下淳博 編『ザ・ペリオドントロジー』(第1版)永末書店、京都市上京区、2009年10月14日、24-29頁。ISBN 978-4-8160-1208-2。 NCID BA9190312X。
関連項目
歯周組織と同じ種類の言葉
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