標茶町営軌道とは? わかりやすく解説

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標茶町営軌道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/18 19:07 UTC 版)

標茶町営軌道
現存する、沼幌支線第3号橋梁(2012年4月)
現存する、沼幌支線第3号橋梁(2012年4月)
軌間762 mm
標津線
釧網本線
標茶
-1.6 標茶駅前
釧路川橋梁 釧路川
0.1 開運町
? 南標茶
4.7 下御卒別
6.6 厚生
? 新道
14.0 神社前
16.8
0.4*
中御卒別
17.7 大曲
22.5 上御卒別
? 二区
? 三区
6.3* 沼幌

今尾 (2008) による。起点が0.0kmになっていない。

標茶町営軌道(しべちゃちょうえいきどう)は、かつて北海道川上郡標茶町にあった簡易軌道

1955年、道内最後の簡易軌道線として開業。はじめは貨車を旅客車にも代用していたが、1958年にはバス窓を採用した自走客車が入線する。1961年に簡易軌道としては最長の184mの鉄橋を釧路川に完成させ、開運町より標茶駅前まで延長したが、輸送量は予想を下回り1967年に運行を止めた。また1966年に支線として中御卒別(なかおそつべつ) - 沼幌(ぬまほろ)間が開業するも、その4年後には道路改良の進展で廃止された。累積赤字は2200万円となり補助金を打ち切られたため[1]本線も1971年に廃止。廃止後は標茶町有バスが代替する。

路線データ

路線延長が最長だった時点のデータを示す。

  • 路線距離:
    • 本線:標茶 - 上御卒別間24.2km
    • 沼幌支線:中御卒別 - 沼幌間6.5km
  • 軌間:762mm
1966年の釧路支庁地図

沿革

  • 1955年(昭和30年)5月 本線開運町 - 神社前間開業[2]
    • 当初は1953年工事完了予定が、国の予算措置の遅滞により、神社前まで敷設工事が終わったところで工事中断したため、標茶町からの陳情により仮営業にこぎつけたという[3]。また前年秋に非公式に運転していたという話がある[2]
  • 1957年(昭和32年)本線神社前 - 中御卒別間開業[2]
  • 1959年(昭和34年)1月 本線中御卒別 - 上御卒別間開業[2]
  • 1961年(昭和36年)11月 本線開運町 - 標茶駅前間開業[2]
  • 1966年(昭和41年)6月 沼幌支線中御卒別 - 沼幌間開業[2]
  • 1967年(昭和42年)1月 本線標茶駅前 - 開運町間廃止[2]
  • 1970年(昭和45年)11月 沼幌支線中御卒別 - 沼幌間廃止[2]
  • 1971年(昭和46年)8月17日 本線開運町 - 上御卒別間廃止[2]

停留所一覧

本線
標茶駅前 - 開運町 - 下御卒別 - 厚生 - 新道 - 神社前 - 中御卒別 - 大曲 - 上御卒別
沼幌支線
中御卒別 - 二区 - 三区 - 沼幌

運行状況

1968年度は4往復(旅客3、貨物1)、日祭日は混合列車1往復であったが、1969年度に貨物列車は廃止となり[4]、1971年度は平日のみ朝夕の2往復となった。開運町 - 上御卒別間の所要時間は60分であった[1]

車両

  • 機関車6両、自走客車3両、牽引客車2両、貨車8両[1]

脚注および参考文献

  1. ^ a b c 千葉譲「北海道殖民軌道各説」『鉄道ピクトリアル』No.259
  2. ^ a b c d e f g h i 『簡易軌道写真帖』76頁
  3. ^ 「標茶町史」第3巻、899-900頁
  4. ^ 小口貨物は客車に積み込んだ

関連項目




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