植物繊維の分解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 09:47 UTC 版)
植物の繊維分であるセルロースやリグニンは多糖類であり、加水分解可能な分子ではあるものの加水分解が難しく、このような繊維からエネルギーを得ることは困難である。ワラジムシ類やカタツムリなどの一部の動物は自力で完全にセルロースを分解する能力を持つが、多くの草食性の多細胞生物はそのような能力を持たない。そのため、セルロースを消化するために消化管の中にセルロースを分解できる微生物を共生させて化学的分解を行わせる必要がある。また、ウシ目では繊毛虫が、シロアリでは多鞭毛虫・超鞭毛虫がその役割を補っている。 生きた葉を食べる動物の中には、生きた細胞質のみを利用し、繊維質を利用する事を放棄して、それをそのままに糞として放出するものもある。また、植物遺体を餌とするものには、実際にはそれに含まれる菌類や細菌を消化吸収しているものがある。これらについては分解者を参照。
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