根冠を欠く植物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 15:50 UTC 版)
水生植物の中には、ミジンコウキクサ (サトイモ科) のように根を全く欠くものもいる。またアオウキクサ (サトイモ科) やトチカガミ (トチカガミ科)、ミズアオイ (ミズアオイ科) などの水生植物は根をもつが (右図)、その根は根冠を欠き、その代わりに根が生じた茎の組織の一部が根端にとり残されてこれを覆っており、この組織は根嚢 (根帽、root pocket) とよばれる。またアカウキクサ (ウラボシ綱) やセキショウモ (トチカガミ科) の根は根冠をもち、なおかつ根嚢も存在する。 寄生植物であるスナヅル (クスノキ科)、ヤドリギ (ビャクダン科)、ネナシカズラ (ヒルガオ科)、ハマウツボ (ハマウツボ科) などは寄生のための特殊化した根 (寄生根、吸器) をもち、このような根は根冠を欠く。同様に菌根菌に大きく依存している植物であるサギソウ (ラン科) やイチヤクソウ、ギンリョウソウ (ツツジ科) も明瞭な根冠を欠く。 一般的な植物でも、トチノキ (ムクロジ科) などは一部の根に根冠を欠くことが知られている。
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