株式の公開の目的
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 06:13 UTC 版)
株式公開には次のような目的がある。 低廉な長期安定性資金の調達公開会社でない会社では資金を調達するのに自己資金か金融機関からの借り入れなどによるほかない。しかし、公開会社では株式市場からの資金調達が可能となる。 創業者利得ヒルファーディングの研究によると株式が公開され流通市場で自由に譲渡されるようになると、擬制資本価格が形成され、創業時の投下資本額と乖離が生じるようになる。擬制資本価格が投下貨幣資本額を超過して形成された部分を創業者利得という。株式の公開には形成された創業者利得を確保する狙いもある。 株式の公開によって会社の資産価値は株価の市場価格で客観的に把握できるようになる。公開会社では企業活動の動静が報道される機会も多くなり、金融機関の与信態度にも変化を生じるなど企業の知名度や信用度が向上し、有用な人材の確保にも資すると言われている。ただし、これらは副次的な経済的効果として現れるものである。 株を保有している経営陣が創業者利得を得ることが目的のように見える上場など、本来の目的とは違ったように思われる上場のことを「上場ゴール」と呼ぶことがある。
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