杜氏集団の年間活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 08:16 UTC 版)
伝統的な杜氏は、夏場は自分の村で農業を営んで、夏のあいだに蔵元が杜氏を村に訪ね、その秋から始まる醸造の計画を練る。秋に刈り入れが終わると、杜氏は自分の村の若い者や、近隣で腕に覚えのある者に声をかけて、その冬のためのいわば酒造りチームを組織するのである。とうぜんチームには何年も前から毎年加わっている者から、一年だけ臨時に加えられる者など多様な者が参加する。 杜氏は彼らを秋に引率して蔵元へ連れていく。蔵元では酒造りが終わる春まで、約半年間寝起きをともにし、ときには夜を徹して作業にいそしむ。 多くの蔵では、毎年2月頃に甑倒し(こしきだおし)を行ない、その酒造年度の仕込みを完了する(皆造)。まだ熟成、出荷、鑑評会への出品など、気の抜けない工程は数々残っているものの、このときが一応、杜氏はじめ杜氏集団にとってほっと一息つける区切りの時となる。
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