末梢の中毒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 01:57 UTC 版)
カフェインと同じメチルキサンチン類の中でもテオフィリンは末梢で強い作用を持つわけだが、テオフィリンやテオブロミンと比べれば、カフェインの末梢での作用は弱い。そうは言っても、カフェインが比較的高い血中濃度に達すると、カフェインには心筋でホスホジエステラーゼ3を阻害する作用を有するため、心筋でサイクリックAMPが増加し、心室性頻脈性不整脈を引き起こし得る。カフェインの大量摂取をした場合には、この不整脈も死亡の原因になり得る。 なお、この他の作用として、尿細管でのナトリウムイオンの再吸収を抑制するため、結果として、水の再吸収も妨げられるため、利尿作用が現れる。加えて、膀胱括約筋に取り付いてその作用を抑制しているアデノシンの働きを、カフェインが妨害するために頻尿になるという説もある。いずれにしても、身体の水分を失わせる方向にカフェインは作用する。 また、血管以外の平滑筋を弛緩させる一方で、末梢血管は収縮させる傾向にある。
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