暴風雨の経過
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 22:48 UTC 版)
「1970年のボーラ・サイクロン」の記事における「暴風雨の経過」の解説
11月7日午後にベンガル湾南部に熱帯低気圧が発生した。この低気圧はゆっくり北上するにつれて発達し、インド気象庁は翌日これをサイクロンに格上げした。サイクロンはベンガル湾中央を北上しながら11月12日には北東に変針し始めた。明瞭な目が形成され、その日の内に最盛期となり最低中心気圧966mb、最大風速51m/sに達した。これはサファ・シンプソン・ハリケーン・スケールにおけるカテゴリー3ハリケーンに該当する。サイクロンは11月12日夜に東パキスタン沿海部に上陸したが、これは現地の満潮時刻に近かった。 サイクロンによる高潮は約6mの高さで半日くらい続き、デルタ地帯に広がる島々(中州)の水田地帯を直撃した。これらの水田で働く労働者は普段、本土で居住していたが、当時はコメの収穫期を迎えて多くが島に移動しており、標高差の少ない島の中で高潮の被害に直面して命を落とした。サイクロンは上陸後は衰え始めたが、11月13日にアガルタラ南南東100kmに達した時点では依然としてサイクロンの勢力を保っていた。その後急速に衰弱し、その日の夕刻にはアッサム州南部で弱い熱帯低気圧となった。
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