(2)晩発性放射線障害が発生した時期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 03:14 UTC 版)
「放射線障害」の記事における「(2)晩発性放射線障害が発生した時期」の解説
急性放射線障害とまではいかなくとも、放射線診療の従事者は継続的に X 線被曝をしていたため慢性の放射線皮膚障害、あるいは再生不良貧血や白血病などの造血臓器の晩発性の障害が発生することが徐々に明らかとなった。 さらに、1927年にはハーマン・J・マラー がショウジョウバエへのX線照射による遺伝的影響を明らかにし、これ以降放射線による遺伝的影響も問題にされるようになった。 この時期以降の放射線防護 この時期以降に認知されたのが晩発影響及び遺伝的影響である。つまり、一気に閾線量を超えない線量被曝に抑えれば早期の確定的影響は防げても、その後に晩発的影響及び遺伝的影響が発生してしまうということが明らかとなった。すなわち、この時期以降の放射線防護とは、とりあえずその時点で判明している知見を基に、閾線量というものがないという前提で、放射線誘発ガンや遺伝的影響が現れないと思われる量以下の放射線被曝に抑えるというものであったと言える。
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