日系人の経験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 13:50 UTC 版)
ヤマウチの作品は主に、土地所有を禁止された日系移民(農民)の苦しい生活、反日感情の強い白人社会にあって男性優位の家制度(家父長制)を維持することで文化的アイデンティティを守ろうとした日系社会、そこから生じる一世女性の抑圧、複雑な母娘関係(一世と二世の断絶)、そして日系人の強制収容を描いている。とりわけ、強制収容の経験についてヤマウチは、「(収容所にいることで)最悪なのは、自分の精神が「植民」されるように服従してしまうこと、自分はほかの人々よりも劣等な人間であると考えてしまうことだ」と述べている。「そして心は踊る」は、インペリアル・バレーで農業を営むオカ家とムラタ家を中心に1930代の日系移民の生活を描いた作品であり、とりわけ、母国を追われ、しかも、女性を抑圧する日系社会からも逸脱し、異端視される一世のオカ夫人に焦点が当てられる。
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