日本語における使役
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/15 13:39 UTC 版)
日本語では、助動詞の「せる、させる」を未然形に接続させる。「せる」は五段動詞の未然形とサ行変格活用の未然形「さ」に接続し、「させる」は上一段活用・下一段活用・カ行変格活用の未然形に接続する。 五段活用上一段活用下一段活用サ行変格活用カ行変格活用書かせる 見させる 食べさせる させる 来させる 「~せる」を「~す」と表すこともあるが、それは、五段活用のみであって、上一段活用・下一段活用・カ行変格活用・サ行変格活用では表さない。 五段活用上一段活用下一段活用サ行変格活用カ行変格活用○書かす ×見さす ×食べさす ×勉強さす ×来さす 使役にも受け身はある。 五段活用上一段活用下一段活用サ行変格活用カ行変格活用書かせられる 見させられる 食べさせられる 勉強させられる 来させられる 五段活用で、「~せる」を「~す」と表す場合の受け身は「~せられる」ではなく、「~される」になる。上一段活用・下一段活用・カ行変格活用・サ行変格活用では「~せられる」を「~される」とは表さないので、「食べさせられる」を「食べされる」、「来させられる」を「来される」、「終了させられる」を「終了さされる」と表すことはない。 五段活用上一段活用下一段活用サ行変格活用カ行変格活用○書かされる ×見さされる ×食べさされる ×勉強さされる ×来さされる 五段活用で、「さ」を接続させて、「書かさせる」「飲まさせられる」にしてしまうことをさ入れ言葉と言う。
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