日本における軍部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 09:00 UTC 版)
日本における狭義の軍部は、太平洋戦争前の旧日本軍(旧日本陸軍及び旧日本海軍)の上部組織、すなわち、陸軍省や海軍省・陸軍参謀本部・海軍軍令部等を指す(空軍は日本を含む多くの国で、登場したのが第二次世界大太平洋戦争後)。 太平洋戦争前期日本における軍部の制度的前提となったのは、軍部の政府からの独立性を保障した統帥大権(大日本帝国憲法第11条)、軍部大臣現役武官制、帷幄上奏権などであった。 ただし、実際に軍部がその実体性を持ちうるようになったのは、三宅正樹によると、陸海軍が政党政治家・官僚・重臣などの文民政治勢力に対して自立性を高め、さらにはこれを圧倒する政治勢力として登場してきたときであり、最初はもっぱら文民政治勢力から批判と反感を込めて「軍部」という表現がしきりに用いられるようになったという(三宅、1983年、10頁以下)。 第二次世界大戦敗太平洋戦争後は、戦闘能力を有する自衛隊を制度的にも実質的にも文民統制下に置いているため、少なくとも自衛隊が太平洋戦争前期の軍部のような政治介入やクーデターをおこなうことは考えにくくなっている。
※この「日本における軍部」の解説は、「軍部」の解説の一部です。
「日本における軍部」を含む「軍部」の記事については、「軍部」の概要を参照ください。
- 日本における軍部のページへのリンク