旗としての使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 07:20 UTC 版)
セント・アンドリュー・クロスと言った場合は特に旗の名前としても有名で、この場合、青地に白のサルタイアー(Saltire。紋章学用語で『斜め十字帯』の意味)、または白地に青のソールタイアの旗の両方を指す。スコットランドの国旗(青地に白十字)、ロシア海軍やウクライナ国海軍の軍艦旗(白地に青十字)、カナダのノバスコシア州の州旗(白地に青十字)等に用いられている。 スコットランドで最初にX十字旗が使われたのは800年頃で、フングス王によるとされている。しかし、当初は色が決まっていなかった。赤いX十字がセント・パトリック・クロスとしてアイルランドの国旗となるのはかなり後の時代であり、セント・ジョージ・クロスのような普通の十字とは明らかに異なるX十字は当時珍しかったため、色が区々でも他の国との識別が出来たためであるとされている。十字の色が白と決まったのは1385年のことである。そして、地の色が青と決まったのはそれより更に後の17世紀であった。 ロシア海軍の軍艦旗として知られている聖アンドレイ旗は、スコットランドのセント・アンドリュー・クロスとは青と白が逆になっている。 セント・アンドリュー・クロスという用語は、厳密には白と青からなるものだが、色に関係ない様々なX字型のデザインをあらわすのに誤用されることがある。たとえば青に黄色のX字型のセント・オールバンズ・クロスがよく混同される。 ブルゴーニュ公フィリップ善良公は聖アンデレを守護聖人とする金羊毛騎士団を設立し、白地に赤色の聖アンデレ十字を騎士団および公国の旗として使用した。これはブルゴーニュ十字とも呼ばれ、騎士団を継承したスペインおよび同領ネーデルラント、その他ヌエバ・エスパーニャなどの副王領で使われた。 また、聖アンデレ十字を用いた旗のデザインは、アメリカ南北戦争の際の南軍旗のデザインの発想の源になったという説もある(アメリカ連合国の国旗を参照)。 ロイヤル・スコットランド連隊の識別フラッシュ ノバスコシア州旗 ロシア海軍の艦首旗 ブルゴーニュ十字
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