接続行列とは? わかりやすく解説

接続行列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/07 14:03 UTC 版)

数学において、接続行列(せつぞくぎょうれつ、: Incidence matrix)は、2つのオブジェクトクラス間の関係を示す行列である。1つ目のクラスをX、2つ目をYとすると、接続行列は、Xのそれぞれの要素について1つの行を、Yのそれぞれの要素について1つの列を持つ。行xおよび列y中の成分はxおよびyが関連(この文脈においてincidentと呼ばれる)しているならば1であり、関連していないならば0である。以下に示すように変種が存在する。

グラフ理論

接続行列はグラフ理論において頻繁に使われる。

無向グラフと有向グラフ

無向グラフ

グラフ理論において無向グラフは2種類の接続行列、非向き付け (unoriented) 接続行列と向き付け (oriented) 接続行列を持つ。

無向グラフの「非向き付け接続行列」(または単に「接続行列」)はn × m行列Bである(nおよびmはそれぞれ頂点および辺の数)。頂点viと辺ejが接続しているならばBi,j = 1、それ以外は0である。

例えば、右に示す無向グラフの接続行列は4つの行(4つの頂点1–4に対応)と4つの列(4つの辺e1–e4に対応)から構成される行列である

e1 e2 e3 e4
1 1 1 1 0
2 1 0 0 0
3 0 1 0 1
4 0 0 1 1
=


接続行列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/13 00:05 UTC 版)

ラプラシアン行列」の記事における「接続行列」の解説

M e v = { 1 , if  v = i − 1 , if  v = j 0 , otherwise . {\displaystyle M_{ev}=\left\{{\begin{array}{rl}1,&{\text{if }}v=i\\-1,&{\text{if }}v=j\\0,&{\text{otherwise}}.\end{array}}\right.} によって与えられる辺e(頂点iとjを連結している; i > j)と頂点vについて要素Mevを持つ | e | × | v | {\textstyle |e|\times |v|} 有向接続行列Mを定義する次にラプラシアン行列Lは L = M T M , {\displaystyle L=M^{\textsf {T}}M\,,} を満たすM T {\textstyle M^{\textsf {T}}} はMの転置行列)。 ここで、単位ノルム固有値ベクトル v i {\textstyle \mathbf {v} _{i}} および対応する固有値 λ i {\textstyle \lambda _{i}} を使った L {\textstyle L} の固有値分解考える。 λ i = v i T L v i = v i T M T M v i = ( M v i ) T ( M v i ) {\displaystyle {\begin{aligned}\lambda _{i}&=\mathbf {v} _{i}^{\textsf {T}}L\mathbf {v} _{i}\\&=\mathbf {v} _{i}^{\textsf {T}}M^{\textsf {T}}M\mathbf {v} _{i}\\&=\left(M\mathbf {v} _{i}\right)^{\textsf {T}}\left(M\mathbf {v} _{i}\right)\\\end{aligned}}} λ i {\textstyle \lambda _{i}} はベクトル M v i {\textstyle M\mathbf {v} _{i}} とそれ自身内積として書くことができるため、これは λ i ≥ 0 {\textstyle \lambda _{i}\geq 0} であり、したがって L {\textstyle L} の固有値全て非負であることを示す。

※この「接続行列」の解説は、「ラプラシアン行列」の解説の一部です。
「接続行列」を含む「ラプラシアン行列」の記事については、「ラプラシアン行列」の概要を参照ください。

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