才蔵市
才蔵市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 03:55 UTC 版)
江戸時代、毎年12月28日に江戸の日本橋南詰四日市(現在の東京都中央区日本橋一丁目あたり)に立った、万歳の相方となる才蔵を雇う市場のこと。三河万歳の場合、三河から太夫が単身で江戸に向い、現地で才蔵を期間雇用するが慣習となっていた。才蔵は主に下総(千葉県)からきた農民で、太夫に雇われると正月までの短期間に才蔵を演じる手ほどきを受けた。しかし太夫は、呼吸の合う気に入った才蔵を見つけると、年末に再び万歳を組むことを約束し三河に帰るため、新規に雇われる機会が減っていき、江戸時代後期の天保の頃には廃れていった。三河から来る万歳の太夫も房総から来る才蔵も、互いに遠方同士ではあったが、農閑期に万歳師となる農民という同じ境遇故に義理固く、年末に江戸にある太夫の定宿に才蔵が尋ねて行き再会するが、病気や弔事で行けない時などは代わりのものを差し向けた。
※この「才蔵市」の解説は、「三河萬歳」の解説の一部です。
「才蔵市」を含む「三河萬歳」の記事については、「三河萬歳」の概要を参照ください。
- 才蔵市のページへのリンク