感受性の生理的指標
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/02 07:39 UTC 版)
いくつかの研究では,我々の生理的反応性と関連付けて,環境への感受性に個人差が見られることを報告している。一般的に,高い反応性は高い感受性を反映するようである。例えば,ある研究では,ストレスに対する生理的反応性(コルチゾールというホルモンで測定される)の高い子どもが,家庭の経済状況から強く影響を受けることが示されている。具体的には,高いコルチゾール反応を示す子どもは,世帯収入が多い場合によりポジティブな認知的発達を遂げたものの,世帯収入が低い場合には彼らの認知的発達はネガティブなものだった。対照的に,コルチゾール反応が低い子どもの認知的発達には,世帯収入はあまり強く関連しないことが示された。似たような研究は他にも行われており,高いコルチゾール反応を示す青年は,学校に関連する問題を抱えている場合により強いストレスを経験するだけでなく,そういった問題を抱えていなければストレスレベルはもっとも低かった。その一方で,コルチゾール反応の低い青年は,(コルチゾール反応の高い青年ほどは)学校での問題がストレスレベルに影響しなかったという。
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