感受性の心理的指標
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/02 07:39 UTC 版)
心理学的な観点から感受性の個人差を調べた研究は数多く存在するが,その大半は,幼児の気質と養育環境との相互作用について検討したものである。一般的には,幼児期における怖がり,はっきりとした好き嫌い,ネガティブ情動性といった気質が,養育環境の質に対する感受性に関連すると考えられてきた。これらのような感受性の高さに関連する気質を持つ子どもは,養育環境の影響を受けやすいことが,84の文献を対象にしたメタ分析(複数の研究報告を統合し分析する手法)の結果から確認されている。具体的には,感受性の高い子どもは,体罰などの過酷な環境で育った場合に発達上の問題を示しやすいだけでなく,温かく思いやりのある環境で育てられるとそのような問題を示しにくいという。一方で,感受性の低い子どもは養育環境がポジティブなものであってもネガティブなものであっても,それらからの影響は受けにくいことが示唆されている。
※この「感受性の心理的指標」の解説は、「環境感受性」の解説の一部です。
「感受性の心理的指標」を含む「環境感受性」の記事については、「環境感受性」の概要を参照ください。
- 感受性の心理的指標のページへのリンク