惑星間空間の放射圧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/02 21:44 UTC 版)
太陽系内の惑星間空間では、放射のエネルギー流束の圧倒的大部分は太陽に由来する。このように放射が一方向からのみ当たる場合、放射圧の大きさは等方放射の場合の3倍、すなわち σT4 / c となる。これに加えて物体が放射を完全反射する場合にはさらに2倍、すなわち 2σT4 / c となる。例として、温度が沸点 (T = 7002373100000000000♠373.1 K) の水が放射する黒体放射の放射圧は約 6994300000000000000♠3 µPa である。よって惑星間空間内のある場所での放射温度が沸騰する水の温度に等しい場合、その場所を飛ぶソーラーセイルに働く放射圧は約 6995220000000000000♠22 µPa に過ぎない。しかしこのように微小な圧力であっても、気体イオンや電子などの粒子にとっては大きな効果として働きうる。それゆえ放射圧は太陽風に含まれる電子流や彗星物質の理論などで重要な役割を占めている。
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