思春期のホルモン経路の遺伝的または後天的欠陥(低ゴナドトロピン性性腺機能低下症)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 03:28 UTC 版)
「思春期遅発症」の記事における「思春期のホルモン経路の遺伝的または後天的欠陥(低ゴナドトロピン性性腺機能低下症)」の解説
視床下部-下垂体-性腺軸(HPG軸)は、脳のレベルでも影響を受ける事がある。脳が生殖腺にホルモンの信号を送らない(ゴナドトロピンが少ない)為に、そもそも生殖腺が活性化されず、低ゴナドトロピン性性性腺機能低下症(英語版)になる。HPG軸は、視床下部と下垂体レベルの2カ所で変化する。小児脳腫瘍(頭蓋咽頭腫、プロラクチノーマ、胚細胞腫(英語版)、神経膠腫等)などの中枢神経系疾患は、視床下部と下垂体の間の情報伝達を混乱させる事がある。下垂体腫瘍、特にプロラクチノーマは、ドーパミンの血中濃度を上昇させ、HPG軸を抑制する作用を引き起こす事がある。視床下部障害には、プラダー・ウィリー症候群やカルマン症候群等があるが、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の最も多い原因は、視床下部から分泌されるホルモン調節因子、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)の機能欠損にある。
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