常世からの変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/23 02:38 UTC 版)
常世の国が海の彼方という不可能性を帯びた所に在るのに対して、隠れ里は地下の国や深山幽谷といった一応到達可能な点に置いていることが異なっているといえる。各地の隠れ里伝承を比較研究した民俗学者の柳田國男は、概して西日本の隠れ里は夢幻的で、東北地方に行くにしたがって具体性を帯びていくという指摘をしている。竹内利美などによると、隠れ里は常世からの観念を引き継いではいるものの、神話的枠組みを失い知足安分の域に留まってしまった近世の庶民的発想の結果ではないかとする(宮田登『ユートピアとウマレキヨマリ』吉川弘文館、2006年)。
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