帰路の冒険
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 16:40 UTC 版)
ゼウスはメーデイアのアプシュルトス殺害を怒り、嵐を送って航路を妨げた。アルゴー船の物言う木がアルゴナウタイに助言し、彼らはリグリア海、ケルト人の国を通り、サルディニア海を経てアイアイエー島に渡り、この島に住むキルケーに罪の浄めを受けた。 セイレーンのそばを通ったときは、オルペウスがセイレーンに対抗して歌い、乗組員を船に引き止めた。ただし、ブーテースひとりはセイレーンに魅せられて泳ぎ去った。アプロディーテーが彼を救い、リリュバイオンに住まわせたという。 セイレーンから逃れると、カリュブディス、スキュラ、その上に大きな火と煙が立ち上っている浮き岩が行く手に現れた。しかし、ヘーラーがテティスに命じ、海のニュンペーたちがアルゴナウタイを守って通過させた。 パイアーケス人の島ケルキューラに来たとき、コルキスからの追っ手が島の王アルキノオスにメーデイアの引き渡しを要求した。アルキノオスは、メーデイアがまだ処女であればその父親に送り返し、もしイアーソーンと夫婦の契りを交わしたのであれば、イアーソーンに与えようと答えた。アルキノオスの妃アーレーテーが機先を制してメーデイアとイアーソーンを契らせたため、アルゴナウタイはメーデイアを連れて出発した。
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