差異派 vs 平等派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 04:47 UTC 版)
「女性解放運動 (フランス)」の記事における「差異派 vs 平等派」の解説
MLFに直接参加するか否かにかかわらず、また、フェミニストを自称するか否かにかかわらず、ボーヴォワールが『第二の性』で提起した問題をどう克服するかは、女性たちにとって避けて通れない課題であった。ボーヴォワールの思想を受け継ぐクリスティーヌ・デルフィ、エリザベット・バダンテールらの「平等派(普遍主義)」に対して、アントワネット・フークは、リュス・イリガライ、エレーヌ・シクスーらと同様に「差異派」の立場を取った。すなわち、ボーヴォワールの『第二の性』の思想を継承し、歴史的・社会的に構築された性差を認めない普遍主義的アプローチによりこれを乗り越えようとした「平等派」に対して、フークの「精神分析と政治」グループに代表される「差異派」は精神分析や言語学の研究成果に立脚して性差の意味を追究し、理論の深化を目指したのである。ただし、「差異派」、「平等派」の対立が激化したのは1979年以降である。 以下では、当時、MLFに直接・間接に関わりながら活動を展開し、女性解放への道を切り開いたフェミニストについて記述する。
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