山荘秘聞
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初出:『小説新潮』2008年2月号 東京・目黒の貿易商、辰野家に仕える屋島守子は辰野家主人の妻の療養のため八垣内に建てられた別荘・飛鶏館の管理を任されていた。飛鶏館に魅了された屋島は努めて管理維持に精を出すが、辰野の妻が病死し用途が無くなった飛鶏館には一人も客は寄っていなかった。ある時、熊の警戒に山を見廻った屋島は崖下に落ちた登山者・越智を救出し、介抱する。意識を取り戻した越智は山岳部の仲間が探しに来てくれると語っていたが、後日、飛鶏館に遭難救助隊が訪れ、飛鶏館を拠点に越智の捜索が行われることに。 屋島 守子(やしま もりこ) 19歳。辰野家の使用人であり、飛鶏館の管理人。以前は前降家と呼ばれる良家に仕え、家事全般と特別な渉外を任されており、前降の娘が所属する「バベルの会」の会員達の世話をしたことがあるが、資金難を理由に辰野家を紹介された。そこで管理を任された飛鶏館に一瞬で心を奪われている。何事も懇切丁寧で口約束を信用しない。 越智 靖巳(おち やすみ) 産大登山部員。八垣内の登山中に転落し、重傷を負っていたところを屋島に救われた。 原沢 登(はらさわ のぼる) 産大登山部部長。雪焼けした大柄な男性。越智を捜索する遭難救助隊に参加する。 歌川 ゆき子(うたがわ ゆきこ) 飛鶏館の下にある別荘の管理人夫妻の娘。普段は登山ガイドをしており、飛鶏館で困ったことがあれば手伝う約束をしているため、越智の捜索が始まった飛鶏館で屋島を手伝う。山が好きで、夏までに貯金してヒマラヤの登山隊に加わる目標を立てている。
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