屈折体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/08/08 09:00 UTC 版)
装飾体をさらに徹底させた文体を屈折体と呼ぶ。一例として大江健三郎の文章を挙げる。文の構造はきわめて複雑で、文脈をたどるのは慣れていないと難しい。 いま僕自身が野間宏の仕事に、喚起力のこもった契機をあたえられつつ考えることは、作家みなが全体小説の企画によってかれの仕事の現場にも明瞭にもちこみうるところの、この現実世界を、その全体において経験しよう、とする態度をとることなしには、かれの職業の、外部からあたえられたぬるま湯のなかでの特殊性を克服することはできぬであろうということ〔後略〕 — 大江健三郎, 職業としての作家
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