射出時の精液体内における流れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 03:15 UTC 版)
「精液」の記事における「射出時の精液体内における流れ」の解説
(射精を参照のこと)精巣(睾丸)で作られた精子は、運動性を持たない未成熟な状態で、隣接する精巣上体(副睾丸)下部の少量の液体中に蓄えられ、そこで成熟しつつ射精の瞬間を待っている。射精は、まず蓄えられていた精子が精巣上体の平滑筋の収縮により精管へと送り出され、精管の蠕動運動によって押し出されるように精管末端の精管膨大部へと到達する。精管膨大部の開口部は精嚢に合流して射精管に至り、ここで精子と精嚢の分泌液が混合される。この液体は精嚢の平滑筋の収縮により前立腺に送られ、前立腺の分泌液と混合されて精液となる。 さらに前立腺の平滑筋の収縮により尿道に押し出され、尿道に入った精液は、陰茎先端の外尿道口から体外に射出される。つまり、射精時に精液が射出されるのは精嚢や前立腺などの壁の平滑筋が射精反射によって協調して収縮することで起きている。尿道球腺液(尿道球腺(カウパー腺)の分泌液)も精液の成分となるが、尿道球腺液は射精時以前に分泌が起こっており、その粘液状の分泌液は尿道を予め湿らせ、すべりをよくし射精に備えるのに役立っている。
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