寺子屋スキー場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/14 16:12 UTC 版)
Jump to navigation Jump to search寺子屋スキー場 (てらこやスキーじょう) は、長野県下高井郡山ノ内町にあるスキー場。志賀高原スキー場の中央エリアに位置し、寺子屋峰(標高2125m)の北西山麓とその向かいにある東館山(標高1994m)の南東山麓の二つの斜面に広がる。
寺子屋峰と東館山との谷間にあるベース基地には宿泊施設はなく、飲食施設があるのみ。
目次
スキー
寺子屋スキー場には車などで直接アクセスすることはできず、隣接する一の瀬ファミリースキー場または東館山スキー場からアプローチできる。
主要なコースは、寺子屋峰の北西麓に広がる三本のコースで全てのコースが寺子屋クワッドリフトを利用する。三コースともに適度な中斜面で快適に滑れるが、コースの長さに物足りなさがある。
リフト2路線、コース5本、標高1891〜2043m(標高差152m)。乾いたパウダースノーを楽しめる反面、雪がコースに定着し辛く、ウィンターシーズンでも所どころにブッシュが見えることがある。
営業期間は12月下旬〜5月の大型連休まで。
リフト券は、志賀高原スキー場共通券。リフトの運営主体は、志賀高原リゾート開発株式会社。
コース・ゲレンデ
標高2000m級の原生林を切り開いた開放的なゲレンデ。晴れた日には、北信五岳と呼ばれる妙高山(標高2454m)、斑尾山(同1381m)、黒姫山(同2053m)、戸隠山(同1904m)および飯縄山(同1917m)や、遠くは北アルプス(飛騨山脈、最高峰は奥穂高岳(標高3190m)、御岳山(標高3067m)まで見渡せる壮観な風景が見事である。 メインコースは寺子屋峰麓側のコースで中斜面主体となっている。コース幅は広いので、初級者であっても、しっかりとクループボーゲンさえ出来れば滑走は可能である。
初級者コース
(滑走延長、平均斜度/最大斜度)
- 連絡コース(500m、6°/6°)
- 東館山の麓にある東館山スキー場からのアクセスとなるコース。
- 寺子屋第1ペアリフトを使ってくり返し滑ることができる。
- 東館山連絡コース(560m、5°/6°)
- Eternalコースの前半で左に分岐し、東館山スキー場の林間コース上部に至る連絡コース。
- 寺子屋クワッドリフト降車場を起点として、Eternalコース上部~東館山連絡コース~東館山林間コース~ぶな平ゲレンデの約6000mの初中級者コースを滑ることができる。
中級者コース
(滑走延長、平均斜度/最大斜度)
- Philosophyコース(940m、16°/23°)
- 寺子屋峰を麓にレイアウトされた三本の中級者コースのうち、山頂側から見下ろして右側にあるコース。
- 序盤~中盤にかけては適度な中斜面が続き滑走感を楽しめるが、終盤はやや緩斜面が長く続き間延び感が否めない。
- 風の影響が少なく、積雪量も安定しているのでブッシュは少ない。
- 大会や練習用として一般客に開放しない場合がある。
- 長野五輪以前は「寺子屋Bコース」と呼ばれていた。
- Eternalコース(820m、12°/20°)
- 山頂側から見下ろして左側のコース。
- 前半で東館山連絡コースが左に分岐し、後半はLIPSコースが右に分岐する。
- 最も開放感のあるコースであるが、中盤はコース上の雪が少なくブッシュがある場合があるので注意を要する。
- 長野五輪以前は「寺子屋Aコース」と呼ばれていた。
- LIPSコース(420m、15°/30°)
- 山頂側から見下ろして中央のコース。
- 前半はEternalコースと重複し、コース中盤から右に分岐し、終盤でPhilosophyコースに合流する(上記滑走延長は重複部分を除いた長さ。重複部分全体では810m)。
- Eternalコースからの分岐直後、寺子屋クワッドリフトの真下を横切る辺りで急斜面(30°)に落ち込んでいる。
- 長野五輪以前は「寺子屋Cコース」と呼ばれていた。
上級者コース
(滑走延長、平均斜度/最大斜度)
- 過去には、東館山麓に存在したが現在は公式には閉鎖されている(下記参照)。
廃止されたコース
(滑走延長、平均斜度/最大斜度)
- 寺子屋Dコース(420m、22°/28°)
- 東館山の南東斜面に存在した一枚バーン。
- 山頂から見下ろして左側が非圧雪のコブ斜面(上級者コース)で、右側は中級者コースとなっていた。
- コース脇には二本のリフトが架かっていて、くり返し滑走を楽しむことが出来た。
- 一の瀬連絡コース(250m、12°/27°)
- 東館山山頂から一の瀬ファミリースキー場(天狗コースとパノラマコースの分岐点辺り)に至る連絡コース。
- 前半は緩斜面の林間コースであるが、終盤は狭くて急な斜面。最下部が一の瀬ファミリースキー場からの連絡コースとなっていて、左から右にスキーヤーが滑走しているため、直滑降などで下ることが禁物。そのためコブも出来やすかった。
- 難易度は中級者コースと指定されていたが、週末等の混雑時は寺子屋スキー場随一の上級者レベルの悪コースであった。
- 現在もコース自体は荒れていないので、降雪後などには、スキーを担いで登る或いは寺子屋第1ペアリフトを使い降車場からアプローチすることで、新雪を楽しむことが可能。
リフト
(距離、高低差、時間)
営業中リフト
- 寺子屋クワッドリフト(725m、156m、3分01秒)
- デタッチャブル方式の高速四人乗りリフト。
- 寺子屋峰麓の中斜面に架かる唯一のリフトで、本リフトで寺子屋スキー場の大半を滑走することができる。
- Philosophyコース、Eternalコース、LIPSコースおよび東館山連絡コースを滑走するには、このリフトを利用する。
- 寺子屋第1ペアリフト(395m、64m、4分07秒)
- 連絡コースを繰り返し滑る場合に利用されるが、主な利用者は、降車場を起点とする一の瀬連絡コースにて一の瀬ファミリースキー場や東館山スキー場に向かうことが目的となっている。
- 「第1」と命名されているが、比較的新しく開通したリフト(1995年頃)であり、寺子屋スキー場開業時の寺子屋第1リフトは全く別の場所に架かっていた
廃止・休止中リフト
- 寺子屋第1ペアリフト(450m、95m、-分-秒)
- 寺子屋クワッドリフトが架かる以前に、ほぼ同じ位置に架設されていた。
- 現存の寺子屋第1ペアリフトとは別の索道で、営業期間、架設場所ともに全く異なる。
- 寺子屋第2リフト(349m、89m、3分38秒)
- 東館山麓にかつて架かっていた二つのリフトのうちの一線。
- 寺子屋Dコースを滑走する目的で、或いは一の瀬ファミリースキー場にアクセスする目的で利用された。
- 1995年前後に寺子屋第1ペアリフトが架設され、一の瀬ファミリースキー場へのアクセス路が変更されたことにより利用者が減り廃止された。
- 寺子屋第3リフト(250m、65m、-分-秒)
- 寺子屋クワッドリフト上部にほぼ沿った位置にかつてあったリフト。
- 廃止された旧寺子屋第1ペアリフトから乗り継いでスキー場最上部に至ることが出来た。
- 寺子屋クワッドリフトの架設に伴い、第1ペアリフトとともに廃止された。
- 寺子屋第4ペアリフト(335m、86m、3分29秒)
- 東館山麓にかつてあったリフト。
- 山麓側から見上げて左側に第2リフト、右側に第4リフトが架かっていた。
- 寺子屋第2リフトが廃止された後も、数シーズンは営業を続けていたが、最終的にはスキーブームの終焉による利用者減少と経費削減の観点から廃止された。
レストラン
寺子屋クワッドリフト乗車場の傍らにあるベース施設に唯一レストランがある。施設内にはその他、土産物店、休憩所、トイレが併設されている
- レストハウス寺子屋
- カフェテリア方式のレストラン。テラス席があり晴れた日には寺子屋スキー場を眺めながら優雅なランチや喫茶を楽しむことができる。
トレッキング
(全長、標高差、所要時間) 東館山ゴンドラリフトの降車駅を起点として寺子屋スキー場脇を登るトレッキングコースが二つある。
- 岩菅山登山コース(約18.5km、約700m、約7時間30分)
- 赤石山登山コース(約11.5km、約549m、約5時間)
- 東館山頂駅を起点にして、暫くは岩菅山登山コースと重複する。寺子屋峰を過ぎて400m程進んだ三叉路「金山沢の頭(標高2133m)」にて左に進めば岩菅山、右に進めば稜線の登山道を2.5km程歩いて赤石山(標高2108m)に至る。
- 烏帽子のようにそびえ立つ赤い巨岩の山頂は、この山が赤石山と呼ばれる所以である。西には大沼池の美しいブルーの水面が美しく光る。また志賀高原の全景が眺めることができる。
- 山頂からは、西に下って大沼池に至るコース、南下し鉢山(標高2041m)を経由して横手山(同2307m)に至るコース、東に進み尻焼温泉或いは野反湖キャンプ場に至るコースがある。
- 山頂は群馬県境になっていて、南と東への登山道は県境沿いを歩くことになる。
宿泊
寺子屋スキー場には宿泊施設はない。一の瀬地区、高天ヶ原地区、または発哺温泉地区のホテルや旅館を利用する必要がある。
外部リンク
- 寺子屋スキー場のページへのリンク