寄生による害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/31 14:32 UTC 版)
寄生されたセミが死んだり産卵ができなくなったりすることはないと言われる。しかし盗られた栄養分が損害になるほか、セミにとってはセミヤドリガの幼虫は相対的にかなり大きいため、多くの幼虫の寄生を受けて重くなったセミは飛翔速度などがやや遅くなる。また真っ白な大福餅のような幼虫を背負ったセミはよく目立ち、それによって襲われる機会が増えるならばセミにとっては非常な損害となる。一般には毒や不味を持つ昆虫が目立つ外見で捕食者の忌避行動を誘発することが知られており、もし本種にもそのような要素があれば白い幼虫はわざと目立っていると考えることもできるが、目立つ原因となる純白の綿毛は、少なくともヒトには無味無臭で、口に入れてもすぐに溶けて何の感覚もなくなるようなものである。あるいは目立つことで捕食者を誘い、高所からの脱落の契機を作る作用があるかも知れないが、寄生個体と非寄生個体に対する捕食者の反応や捕食率の違いなどは調べられていない。
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