寄生のあり方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/22 02:46 UTC 版)
このカビの寄生の詳細は、ユミケカビの1種 Absidia glauca との例では、以下のようなものである。 両者の接触は基質より上、気中菌糸の間で起こる。 寄生者の菌糸が宿主の菌糸に触れると、まずその菌糸の先端がふくらみ、次にそのふくらみの基部に隔壁を生じる。これによって区切られた寄生菌の細胞を primary sikyotic cellという。 primary sikyotic cell と宿主の菌糸が癒合する。これによって寄生者であるパラシテラの核が宿主菌糸に入り込む。同時に primary sikyotic cellに接する寄生菌の菌糸先端がふくらみ、 secondary sikyotic cell を形成する。 primary sikyotic cell の側面から枝状突起を生じる。この枝状突起はやや secondary sikyotic cell を包むように伸び、また secondary sikyotic cell は膨大してゴールが形成される。 secondary sikyotic cell は耐久胞子のような形に分化し(skyospore)、この胞子は好適な条件下で発芽する。 このように、この種の寄生では寄生者の細胞と宿主の細胞の間に細胞質の連絡を生じ、また寄生者の核が宿主内に移行するという特徴がある。
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