家族的責任を有する男女労働者の機会及び待遇の均等に関する条約(第百五十六号)とは? わかりやすく解説

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家族的責任を有する男女労働者の機会及び待遇の均等に関する条約(第百五十六号)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/09 15:19 UTC 版)

家族的責任を有する男女労働者の機会及び待遇の均等に関する条約(第百五十六号)
通称・略称
  • 家族的責任を有する労働者条約
  • ILO第一五六号条約
署名 1981年6月3日
署名場所 ジュネーヴ
発効 1983年8月11日
寄託者 国際労働事務局
文献情報 平成7年6月12日官報号外第108号条約第10号
言語 英語、フランス語
主な内容 家族的責任を有する男女労働者が、できる限り職業上の責任と家族的責任との間に抵触が生ずることなく職業に従事する権利を行使することができるようにすること等を国の政策の目的とすること等について定める。
条文リンク ILO駐日事務所
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家族的責任を有する男女労働者の機会及び待遇の均等に関する条約(第百五十六号)(かぞくてきせきにんをゆうするだんじょろうどうしゃのきかいおよびたいぐうのきんとうにかんするじょうやく〈だいひゃくごじゅうろくごう〉)は、国際労働機関の働きかけにより、1981年ジュネーヴで署名された条約[1]

仕事をする上で男女は平等であることを前提に、子育て介護と、仕事が両立できる労働環境をつくることを目的としている[2]。条約の対象は、子どもを持ちながら仕事をする男女と、近親者の介護などを行いながら仕事をする男女とされ、そうした労働者が差別を受けることなく働ける政策をとることとしている[2]

2018年4月時点で44か国が批准している[3]

背景

国際労働機関は1965年に「家庭責任をもつ夫人の雇用に関する勧告」を採択し、「家族的責任」を持つ働く女性が差別を受けることなく、働く権利を行使できるような政策を行うことを、各国政府に求めた。1981年に、働く女性だけでなく、男女両方に適用される本条約が採択された[2]

この条約は国際労働条約の最優先条約の一つである雇用及び職業についての差別待遇に関する条約(第111号)を引用し、 2000年に採択された1952年の母性保護条約に関する改正条約の前文に引用されている。

日本との関わり

日本においては、日本国憲法法の下の平等個人の尊厳、両性の本質的平等(男女平等)、勤労の権利が規定されているが、女性の労働環境や子育て支援等に関する国内法の整備に時間を要したため、批准が遅れた[2]

脚注

  1. ^ 条約本文 (PDF) - 外務省
  2. ^ a b c d 池上彰監修、こどもくらぶ編『ニュースに出てくる国際条約じてん 3人権』彩流社、2015年、ISBN 9784779150104
  3. ^ Ratifications of C156 - Workers with Family Responsibilities Convention, 1981 (No. 156)” (英語). ILO. 2018年4月22日閲覧。

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