実際に存在したヤロカ水
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 02:45 UTC 版)
このヤロカ水に該当する洪水は、実際に発生している。江戸時代の1650年(慶安3年)9月に、尾張国、美濃国で発生した大洪水である。この時、堤防は殆どが決壊し、木曽三川流域は海のようになったという。記録によれば、大垣藩及びその周辺での死者は、3,000人以上だと伝えられている。この洪水で、木曽川沿いの尾張国丹羽郡上般若村が完全に流出し、村民は全滅に近い被害を出したと伝えられている。ヤロカ水で「ヨコサバヨコセ」と叫んだ村民は、この村の村民と伝えられている。 なお、尾張国丹羽郡上般若村とは現在の愛知県江南市の一部である。現在も、中般若町(旧:中般若村)、般若町(旧:下般若村)は存在するが、上般若の地名は無くなっている。 1687年(貞享4年)8月26日に木曽川が雨で増水した際には淵から「ヤロカヤロカ」と声が聞こえ、川を警戒していた者が「ヨコサバヨコセ」と叫ぶと川はさらに増水し、大洪水が発生したという。1873年(明治6年)に愛知県犬山町(現・犬山市)で洪水が起きたときも、実際に「ヤロカヤロカ」と声が聞こえたといわれる。
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