定義に則った方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 08:14 UTC 版)
最も素朴には、充分な桁数の小数表記を求め、その周期を見つける。同様に、有限小数の桁数も、素因数分解した時の大きい方の冪指数によって決まる。 ただし、同じ数字の並びが現れてもより長い周期の一部かもしれない(たとえば 1212123/9999999 = 0.1212123 の循環節を 12 と求めてしまうかもしれない)ので、循環節の長さの上限を事前に知っておかなければならず、それだけの桁数まで求めて初めて、循環節を求められる。上限としては#一般の有理数にて挙げたものがあるほか、「分母 − 1」が使える。 例1 十進数の 1/3456 の循環節は、素因数分解すると3456 = 27×33 なので、7桁の後に3桁の循環節が来る。よって、1/3456 = 0.0002893518… となる。 一方で、十進数の 3456 は六進数の場合 24000 だが、素因数分解すると 24000 = 211×33 となるので、分子が 34で、116桁 = 7桁の有限小数になる。よって、1/24000 = 0.0000213 となる。 例2 十進数の 1/891 の循環節は、891 = 34×11 なので、3-4 と 1/11 の循環節の長さを掛けたものになる。十進数では 3-4 は 32 桁、1/11 は2桁の循環節なので、32×2 = 1810桁の循環小数になる。よって 1/891 = 0.001122334455667789… となる。 一方で、十進数の 891 は十八進数の場合 2D9 で、素因数分解は 2D9 = 34×B となる。10 = 2×32 なので、1/B の循環節は 1010桁に対して、3−4 は 4桁ではなく2桁に縮まり、2桁の後に 1010桁の循環節が来る。よって、1/2D9 = 0.0069ED1B834G… となる。
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