完全焼なまし
full annealing |
Ac3を超える温度における焼なまし。 |
完全焼なまし
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 06:31 UTC 版)
最も一般的に行われるのが完全焼なましである。鋼をできるだけ柔らかくすることができる。単に焼なましと言えば、この完全焼なましを指す場合が多い。不必要な残留応力の除去や、鋳鋼品や熱間鍛造品などで結晶粒が粗大化したものを標準組織に回復させる。 保持温度は、亜共析鋼の場合は鉄 - 炭素系平衡状態図のA3線より20 - 30℃高い温度で、過共析鋼の場合はA1線より20 - 50℃高い温度で行う。この温度で十分時間保持することで、組織をオーステナイト化させる。その後、100℃/h以下のゆっくりとした冷却速度で徐冷を行う。通常は炉中で冷却する炉冷で行われ、炉外で行う場合は灰中で冷却される。徐冷により、完全焼なまし後は柔らかい層状パーライト組織などが得られ、鋼の標準組織となる。
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