完全仮想化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/25 15:31 UTC 版)
計算機科学において、完全仮想化(かんぜんかそうか、英: Full virtualization)とは、特定の種類の仮想機械環境を提供し、基本的なハードウェアを完全にシミュレーションする仮想化技術のこと。準仮想化の対の概念として用いられる。
概要
完全仮想化は、全ての重要なハードウェアの特徴が、それぞれの仮想機械として反映される必要である。完全な命令セット、入出力操作、割り込み、メモリアクセス、そして実機械上で起動するソフトウェアから利用されるその他の要素の全てが含まれ、これらは仮想機械の中で機能する。このような環境において、実のハードウェア上で実行可能な全てのソフトウェア(特にオペレーティングシステム)は、仮想マシン上でも動作させることができる。仮想化の明白なテストは、単体利用を意図したオペレーティングシステムが仮装機械上で起動させられるかどうかである。
仮想化プラットフォームのその他の形式には、修正済み、あるいはそのような利用を想定したソフトウェアを、仮想機械上で動作させるものである。
仮想化の項目も参照のこと。
脚注・出典
デバイスの仮想化|Windows Server|トピックス|Computerworld
関連項目
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完全仮想化 (FullVirtualization)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/10 02:17 UTC 版)
「Xen (仮想化ソフトウェア)」の記事における「完全仮想化 (FullVirtualization)」の解説
Xenはハードウェアの完全仮想化機能も提供している。この機能を利用すると、実ハードウェア用に用意されたOSをそのままXen上で動作させることが可能となる。Xenでは、完全仮想化されたドメインをHVMドメイン (Hardware Virtual Machine) と呼ぶ。 この完全仮想化機能が提供する仮想マシン環境内のOSは、特権モードで動作し完全に物理ハードウェアを支配しているかのように振る舞う。実際には、仮想マシン側のOSが仮想ハードウェアを制御する命令を実行したとき、仮想ハードウェアがそれを検出し、例外のようなものが発生してXenに制御を渡す。制御を渡されたXenは、OSが行おうとした処理を分析し、仮想ハードウェアの動作をエミュレートする。完全仮想化の環境は、準仮想化方式に比べると、エミュレーションのためのコストが大きくなるが、ソフトウェアをユーザの手で変更することが難しいWindowsなどのOSも動作させることができる。 エミュレーションのオーバヘッドを最小限に抑えるために、デバイスドライバのみ準仮想化されたものを用いることも可能である。
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