宋忠とは? わかりやすく解説

宋忠

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/24 13:13 UTC 版)

宋忠
後漢
出生 生年不詳
荊州南陽郡
拼音 Sòng Zhōng
仲子
別名 別名:宋衷
主君 劉表劉琮曹操
テンプレートを表示

宋 忠(そう ちゅう、生没年不詳)は、中国後漢末期の学者。仲子荊州南陽郡の人。「宋衷」とも表記される。

正史の事跡

荊州を支配した劉表の招請に応じ、儒者として教鞭をとった。また、かねてから親交のあった蜀郡太守の王商へ、許靖に教えを請うよう勧める手紙を送っている。劉表の死後は引き続き劉琮に仕えた。

それから間もなく、劉琮は曹操に降伏を申し入れたが、客将の劉備には黙っていた。しかし、隠し通すのも限界となり、宋忠は劉琮の命令でこの旨を劉備に伝えることになった。事の次第を聞いた劉備は驚き怒り、剣を抜いて宋忠に突きつけ「貴様を殺すのは容易いが、貴様のような輩を殺すのは大丈夫の恥だ」と言い捨て、宋忠を追い払った。

その後は劉琮に従って曹操に降った。

宋忠には子(名は不詳)がいたが、建安24年(219年)の魏諷の反乱に加担して処刑された。父の宋忠が健在であれば、連座による処分を受けていた可能性があるが詳細は不明である。

人物

宋忠は古典の学者・注釈家として高名であった。荊州では、綦毋闓と共に『五経章句』を編集し(『後定』と称する)、主に揚雄太玄経』の注釈者として多くの門人を抱えた。主な門人として王粛尹黙潘濬・ 李仁(李譔の父)がいる。

しかし虞翻によれば、宋忠は鄭玄には及ばず、『太玄経』の注釈にも少なからず誤りがあったという。虞翻は宋忠の誤りを正すため、注釈の修正に取り組んでいる。

物語中の宋忠

小説『三国志演義』では、曹操への降伏の使者となった帰りに、偶然関羽に見つかってしまい、無理やり劉備の下へ引き立てられることになっている。事情を聞いた張飛は「宋忠を血祭りに上げろ」とまで叫ぶが、劉備はこれをたしなめている。もっとも、剣こそ突きつけなかったものの、劉備が宋忠に吐いた台詞は、史実とほぼ同様である。

一方、吉川英治の小説『三国志』や横山光輝の漫画『三国志』では、史実や『演義』のように劉備は激昂しておらず、冷静沈着に張飛らを宥め、宋忠も特に咎めることなく解放している。

参考文献

  • 三国志』魏書6劉表伝
    • 同魏書13王朗伝
    • 同蜀書2先主伝
    • 同蜀書12尹黙伝
    • 同呉書12虞翻伝
    • 同呉書16潘濬伝
  • 三国演義

宋忠(そう ちゅう、字・仲子)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 06:12 UTC 版)

蒼天航路」の記事における「宋忠(そう ちゅう、字・仲子)」の解説

荊州儒者官渡大戦時自身身を寄せる劉表対し、袁・曹どちらにも与せず中立を保つことを進言するが、それを逆手劉表から二人取り持つため、使者となることを要請される荊州降服後は中原学士交わり、「曹操」という人物量ることで時代転換点悟り戦後経営尽力することを誓った

※この「宋忠(そう ちゅう、字・仲子)」の解説は、「蒼天航路」の解説の一部です。
「宋忠(そう ちゅう、字・仲子)」を含む「蒼天航路」の記事については、「蒼天航路」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「宋忠」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「宋忠」の関連用語

宋忠のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



宋忠のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの宋忠 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの蒼天航路 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS